アーカイブ

爲三郎記念館 秋季公開「からくり人形 八代目玉屋庄兵衛(初代萬屋仁兵衛) の世界」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

愛知に江戸時代より続くからくり人形師 玉屋庄兵衛 (現在は九代目)。
本展では、長い歴史を持つ歴代玉屋庄兵衛の中から、コンピュータ制御によるからくり人形や、 創作からくり人形を数多く残した八代目に焦点をあてます。

八代目玉屋庄兵衛(本名:高科正夫氏)は、八代目としてからくり人形の伝統と技術を伝え、 さらに現代に生きるからくり人形を創作するために意欲的に仕事をこなし、 これからという時に病に倒れ惜しまれつつ世を去ってしまいました。 今回、伝統的な技術を背景とし、「人形の美」を追い求めた八代目のからくり人形の魅力をお伝えするだけでなく、 八代目の人となりや、亡くなる直前に“萬屋仁兵衛”として創作からくりに情熱を傾けた姿などもあわせてご紹介いたします。
また、二代目萬屋仁兵衛氏によるからくりの実演も予定しています。

※本展は、古川美術館「女性画家~日本画にみる美の開花」 (同時開催)と共通券になります。

期間2006年10月21日(土曜日)~12月17日(日曜日)
主催財団法人古川会 / 古川美術館 / 爲三郎記念館 / 中日新聞社
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社
協賛NAGOYAまちじゅうGA芸術祭

協力高科愛子、二代目萬屋仁兵衛、二番永田組(実演協力)
展示内容 (予定)

八代目の軌跡を紹介

からくり人形の伝統的技術を受け継ぎながも、コンピューター制御で動くからくり人形制作に挑むなど、現代に生きるからくり人形師として活躍した八代目 玉屋庄兵衛氏の軌跡を、パネルなどを使ってご紹介します。

からくりの仕組み紹介
「蝶遊び」という座敷からくりを分解展示してその複雑な内部構造などを解説し、「からくりとはどのような仕組みで動くのか」ということをご紹介します。

山車からくり
山車からくりは、お祭りのときに引き回す山車に乗せるからくり人形のことをいいます。
今回は三番叟など、八代目が制作した祭りの山車に使われるからくり人形をご紹介します。

座敷からくり
座敷からくりはその名の通り、部屋で楽しむために作られたからくり人形のことをいいます。「茶運び人形」や「唐子人形」「御所人形」等がその代表的なものです。
今回は「茶運び人形」など八代目が制作した愛らしいからくり人形をご紹介します。

八代目との交流・その人となりを紹介
八代目の制作風景、顔写真、愛用品(写真右)の他、人形の顔の修業のために制作した能面、道具類を展示。

実演コーナー
■電動の座敷からくり「玉品人形」を使用し、定期的(土日祝)に実演予定。
※品玉人形(電動)
人形が箱を開けるたびにと、宝づくしの4種類の宝が現れる仕組みになっている

■本展でご協力をいただいております高科愛子様(八代目の奥様)がご来館くださり、展示中の「茶運人形」の実演を土日祝に予定。

※この模様を「思い出写真集」に掲載しました。

 

古川美術館 特別展「女性画家~日本画にみる美の開花」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

本展では、上村松園から始まる女性画家の系譜を紹介するとともに、幅広い題材と表現を確立した現代の女性画家の作品を一堂に展示いたします。

近代の女性画家の筆頭に挙げられる上村松園(京都)、松園と並び三都三園と称された美人画の名手、池田蕉園(東京)、島成園(大阪)。 庶民風俗を描いた伊藤小坡。独自の女性像を描いた梶原緋佐子、広田多津。彼女たちが題材として最も多く描いた「女性像」に焦点を当て、各画家の表現方法や主題の違いを紹介します。
また、確固たる個性を確立した代表的な女性画家として、身近な人物や花を描き続けた小倉遊亀、上方や歴史上の女性を清楚に描きあげた北沢映月、インドを題材とした秋野不矩、独自の花鳥画の世界を追求する郷倉和子、日本画の枠を超えたエネルギッシュな作風の片岡球子らの作品を紹介します。
それぞれの画家が開花させた表現の競演をお楽しみください。

※本展は、爲三郎記念館 秋季公開「からくり人形 八代目玉屋庄兵衛(初代萬屋仁兵衛) の世界」 (同時開催) と共通券になります。

※前後期で一部作品の展示替を行います。
(前期: 10月21日~11月19日、後期: 11月21日~12月17日)

期間2006年10月21日(土曜日)~12月17日(日曜日)
※前後期で一部作品の展示替を行います。
(前期: 10月21日~11月19日、後期: 11月21日~12月17日)
展示数34点
前期のみ出品数: 6点 / 後期のみ出品数: 7点 / 全会期出品数: 21点
主催財団法人古川会 / 古川美術館 / 爲三郎記念館 / 中日新聞社
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社
協賛NAGOYAまちじゅうGA芸術祭
展示内容

テーマ: 美の開花~個性の確立

【展示作家】
*小倉遊亀・*秋野不矩・片岡球子・北沢映月・郷倉和子

* 前期、後期、作品展示替えのある作家

ここでは、戦前から活動をはじめ、特に戦後から現代にかけて幅広い題材と確固たる表現を確立した女性画家の作品をご紹介します。

戦後すぐに裸婦や自画像、家族など当時では稀な題材に取り組んだ小倉遊亀。インドを題材として女性画家では少ない風景画に新境地を見出した秋野不矩。面構・富士・裸婦のいずれの作品でも日本画の枠を超えたエネルギッシュな作風をみせる片岡球子。そして、上方や歴史上の女性を清楚に描き上げた北沢映月、独自の花鳥画の世界を追求する郷倉和子。
個性を開花させたその作品からは、その人となりまでも伝わってきます。それぞれの画家の築きあげた美の競演をお楽しみください。

テーマ: 花に寄せて

【展示作家】
郷倉和子・堀 文子・森田りえ子

女性は長期のスケッチ旅行などが必要な風景画よりも、身近な花や人物を題材とすることが多かったと言われています。花や人物の美しい曲線は、男女を問わずその形の美しさに感動を覚えますが、女性だからこそ見えてくる視点、感じる美というのがあるのではないでしょうか。特に花の可憐でかつ強く咲く姿には、画家自らの姿をそこに重ねていたのかもしれません。

ここでご紹介する三人の女性画家の作品からは、とりわけ、自然から得た感動を元に自然に自分の思いを託して描く精神を感じることができます。“花”に特別な思い入れを持つ三人の女性画家それぞれの、花に寄せる思いをその作品とともにお伝えいたします。

テーマ: 女性画家の系譜

【展示作家】
上村松園・池田蕉園・*島 成園・伊藤小坡・
梶原緋佐子・広田多津・*片岡球子・*小倉遊亀

* 前期、後期、作品展示替えのある作家

近代女性画家の根幹を築いた上村松園を筆頭に、女性画家の多くは様々な女性像を描いてきました。特に、上品な作風を誇る京都出身の松園と、東京出身の情感豊かな池田蕉園、そして妖艶な女性像で知られる大阪出身の島成園は、それぞれの雅号の一致と出身地から“三都三園”と並び称され一世を風靡します。三園として活躍したのは、大正期の短期間ではありましたが、その歩みはその後多くの女性画家を生むことへと発展していったのです。
また、松園とほぼ同時代に活躍し、庶民風俗や母子像などの親しみやすい画風で知られた伊藤小坡。大正期に社会の底辺で強く生きる女性という斬新なテーマで注目を浴びた梶原緋佐子。創画会設立(1948年)のメンバーとして日本画の革新を目指し、洋画の題材であった裸婦を日本画の線を活かして表現した広田多津など、松園の後に続いた女性画家たちが描いた美の系譜をご覧下さい。

古川美術館 万博開催記念展3 日本美再現「師から弟子へ~受け継がれる美」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

作品を描く時、作家は自然に学ぶとともに先人の遺した偉大な作品を真摯に学び、自身の表現の可能性を追求します。本展では、近現代の日本画壇の師弟関係を中心として、現代に受け継がれる美の系譜を辿ります。京都画壇の大御所・竹内栖鳳、院展の安田靫彦・前田青邨、そして美人画の巨匠・鏑木清方。彼らは、近代を代表する作品を生み出すとともに、画塾を通して多くの優れた弟子たちを育てあげました。そのような近代の画塾制度に対し、現代は美術学校を通しての関係が主となっています。
また、親子を通しての系譜や、ファン・ゴッホと中川一政、クロード・モネと平松礼二など、時代や国を越えて先人の作品に強い感銘を受けた画家もいます。様々な関係を通して、先人の教えの豊かさとそこから新たなる道をひらこうとする画家の努力の足跡をお楽しみください。

期間2005年10月22日(土曜日)~12月18日(日曜日)
主催財団法人古川会 / 古川美術館 / 中日新聞社
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会
協賛事業

名古屋市民芸術祭2005協賛

展示品の解説

I. 画塾、美術学校による美の系譜

竹内栖鳳、安田靫彦、前田青邨、鏑木清方とその弟子など画塾を中心に受け継がれた近現代日本画の美の系譜と、現代の美術学校を通じての師弟関係をご紹介します。

  • 安田靫彦/吉田善彦/森田曠平
  • 前田青邨/小山硬/田渕俊夫
  • 鏑木清方/伊東深水/寺島紫明
  • 竹内栖鳳/西山翠嶂/橋本関雪/伊藤小坡/西村五雲/山口華楊
  • 片岡球子/松村公嗣

トピック1 愛知県立芸術大学にて

片岡球子は、昭和41年、61歳の時、新設の愛知県立芸術大学の初代教授として就任し、100歳の現在でも客員教授として月に一回の指導にあたっています。松村公嗣は、その県立芸大の三期生として片岡の指導を受け、現在、同大学の教授を勤めています。松村の画家としての出発点は、師である片岡との出会いと、彼女が口癖のように言っていた「下手でもよい、自分の絵を描き続けることだ」という言葉でした。

『桜咲く富士』は、片岡らしいエネルギッシュな作品です。しかし、絵描きとしての始まりは落選続きで、恩師の一人、小林古径から「あなたの絵はゲテモノに違いないが、自分の持っているものを大事にしなさい。」との励ましを受けたこともありました。

一方、松村の『大文字』は、夏の終わりを告げる京の風物詩、大文字焼の情景です。作者は暗闇に浮かびあがる「大」の輝きに、儚さや寂しさをゆっくりと味わったと言いますが、その心情が見事に表されています。

伝統的技法を基礎に個性を最大限に活かし、対象から受けた感動や気持ちを画面に表現するという制作に対しての姿勢は、画塾から美術学校へと移り変わった現在でもしっかりと受け継がれています。

II. 親子・兄弟による日本画の系譜

  • 上村松園/上村松篁/上村淳之
  • 加藤栄三/加藤東一
  • 郷倉千靭/郷倉和子
  • 市野亨/市野龍起

トピック2 上村三代の清らかなる美

上村松園「初秋」、上村松篁「燦」、上村淳之「鴫」

上村松園は円山・四条派、中でも豪放闊達な鈴木松年と、柔らかく派手な幸野楳嶺とその弟子で写生を重んじた竹内栖鳳に師事します。多くの師を持つ松園の画風は、円山・四条派に加え南画、土佐派、浮世絵なども独学し、博物館や神社仏閣の宝物什器、古画屏風などの美点を摂取した、松園流とでも言うべきものです。そして「卑俗なところもなく、清く澄んだ感じのする香り高い絵」、「真善美の極致に達した美人画を描きたい」というのが、松園の念願でした。松園は単にきれいな女性を写実的に描くのではなく、写実を重んじながら女性の美に対する憧れや、理想を描いて近代美人画を確立したことで、女性初の文化勲章を受章します。

その息子の松篁は、母から直接絵の指導は受けませんでしたが、日常生活の中で絵に対する母の真摯な姿や、美における品格、格調などを身近に感じて育ちます。彼は京都画壇の伝統を踏まえながら花鳥画の世界を追求して、清澄で格調高い画風を確立し、文化勲章を受けます。松篁の息子の淳之は“鳥の画家”として知られ、京都で多くの野鳥を飼い、写生に徹してその生態を描きつづけています。

上村家三代の中には描く対象が異なっても、品格や格調、洗練された京文化が連綿と受け継がれています。

※真善美:学問・道徳・芸術の3つ。人間の理想としての普遍妥当な価値。

トピック3 地元親子作家の描く鳥の大作

市野亨「七彩鳥」(当館初出品となる青龍社社人推挙作品。横3.5m、縦2.35mの大作)、市野龍起「白鷺」(日展出品作。横1.71m、縦2.26mの大作)

明治43年愛知県海部郡に生れた市野亨は、朝見香城に弟子入りし、住み込みで研鑚を積み中京では朝見の俊英として知られるようになりますが、昭和8年頃に師の下を去り、当時繊細で上品な作風が主流だった院展の作風に飽きたらず、展覧会場でこそ真価を発揮し、広く大衆に訴えかける作品を目指すという“展覧会芸術論”を唱えていた川端龍子に惹かれ、弟子となります。

古川美術館 万博開催記念展2 日本美再現「木版画家 ジュディ・オングが刻む日本の風景」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

テレビでおなじみのジュディ・オング氏が木版画家として活躍しているのをご存じでしょうか。木版画という伝統的な技法により次代に残していきたい日本家屋や風景などを取材して作品を発表しているジュディ・オング氏。本展は、初期から最新の日展入選作まで版画約20点とともに、版木や下絵、制作に使われる道具類などを一堂に展示します。さらに、爲三郎記念館をモチーフにした木版画「華堂初夏」を基に制作された着物「きもの ジュディ ジャポン」を記念館にて公開します。世界を駆け巡って活動されているジュディ・オング氏が広い視野にたって、日本の伝統的な美を真摯に見つめ彫り出した版画作品の世界をご堪能ください。

※美術館にて、有松絞り展関連としまして、有松や絞りを取り上げた浮世絵を展示します。江戸と現代の木版画を同時にお楽しみ下さい。

期間2005年6月4日(土曜日)~7月31日(日曜日)
主催財団法人古川会 / 古川美術館 / 爲三郎記念館
連携協力(財)2005年日本国際博覧会協会(愛・地球博パートナーシップ事業)
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / 中日新聞社 / スターキャット・ケーブルテレビネットワーク株式会社

同時開催 爲三郎記念館
「有松絞り~ジャパンブルーから現代まで」

協力: 竹田耕三(有松絞り作家)

江戸時代に発祥した伝統工芸、有松絞り。世界の絞り技法の多くが有松で生まれています。本展では、その歴史と様々な技法をご紹介する他、画家杉本健が有松絞りに描いた作品や現代への展開をご覧いただけます。数奇屋建築の記念館に広がる伝統技の世界をお楽しみください。

古川美術館・爲三郎記念館同時企画 古川美術館開館15周年記念 特別展「アジアの風 田村能里子の奏でる世界」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

地元名古屋出身の田村能里子は、大学卒業後、4年間インドに滞在し、洋画家として本格的な制作活動をはじめました。以降アジアの風土に凛として生きる女性をモチーフに多くの作品を発表しています。また、文化庁研修員として中国の西域に留学、そこで出会った老人の自然と同化していく老いの姿は田村の心をとらえ、40代以降の新たなテーマとして加わります。その後の1995~98年のタイ滞在を経て、今日まで一貫してアジア・シルクロードの”ひとのかたち”の美を追求してきました。

古川美術館では、アジアでの暮らしの中で育まれた田村能里子の画業の軌跡を辿ります。爲三郎記念館では、国際的な壁画家としても知られる田村が1996年に制作した天井画「季の嵐」を素描作品とともに同時公開します。両館に流れるアジアの風、そして田村作品の魅力を存分にお楽しみください。

期間2006年3月25日(土曜日)~5月21日(日曜日)
主催財団法人古川会 古川美術館 爲三郎記念館 / 中日新聞社
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社
協力斉木ひろみ(京和美装きもの学院 学院長)

補足資料

爲三郎記念館「桜の間」
平成8年、建築家吉柳満の設計により生まれ変わった「桜の間」。数寄の建築を現代に甦らせたこの空間では、平成5年、103歳の天寿を全うした爲三郎の足跡を辿ることが出来ます。

天井画: 田村能里子「季の嵐」について
壁画作家としても知られる田村氏が手掛けたこの天井画は、平成8年(1996年)に公開制作で描かれた作品「季の嵐」です。
古川爲三郎の歩んできた道、人生を紹介する部屋というコンセプトからなるこの空間に、田村氏は爲三郎が生涯を通じて好んだ桜と、美しい女性の『美』でそれを表現しました。
例えば、燃えるような紅の天から降り注ぐ桜吹雪は、爲三郎の103歳まで生きた迫力を表し、また楽器を奏でる女性たちは、自然と人間の交歓を表現するかたわら、躍動する爲三郎の生命を象徴しています。

田村能里子(たむらのりこ) プロフィール
1944年愛知県に生まれる。武蔵野美術大学油絵実技専修科卒業。1969-73年インドに滞在。大地に生きる人々を描く。1986年文化庁芸術家在外研修員として中国に滞在。西域各地を探訪。1988年に完成した西安のホテル「唐華賓館」をはじめ、中山競馬場、客船「飛鳥」、横浜MM21コンサートホール、名古屋セントラルタワーズ等多くの壁画を制作。2004年4月東京・丸ビルにて田村能里子展 風ノカタチ 人のかたち-田村能里子の宇宙-を開催。安田火災海上美術財団賞、昭和会展優秀賞、現代の裸婦展グランプリ、日本青年画家展優秀賞、前田寛治大賞展佳作賞等を受賞。1989年中国政府より国際特別賞受賞。個展多数、画文集多数、NHKほかTV出演多数。現在無所属。

田村能里子 略歴 2006年

画家・壁画家

1944年愛知県に生まれる
1966年武蔵野美術大学油絵実技専修科卒業
1969年インド滞在(~1973年)
1981年安田火災美術財団奨励賞受賞
1982年昭和会展優秀賞受賞
1983年現代の裸婦展グランプリ受賞
1986年文化庁芸術家在外研修員として中国に留学、西域各地を探訪
1988年日本青年画家展優秀賞受賞
日中合弁のホテル唐華賓館(中国・西安)ロビー壁画を制作
画文集「女ひとりシルクロードを描く」(日本経済新聞社)刊行
1989年中山競馬場壁画を制作
唐華賓館壁画に対し中国政府より軒轅杯国際特別賞を授与
前田寛治大賞展優秀賞受賞
1990年南海サウスタワーホテル壁画、蓼科ブライトン倶楽部壁画他を制作
1991年府中の森芸術劇場緞張、ローズヴィラ蓼科壁画、客船「飛鳥」ロビー壁画を制作
1992年大手町フィナンシャルセンター壁画、法仙坊ゴルフ倶楽部壁画を制作
1994年名城大学壁画他を制作
画文集「風と汝と女たち」(日本経済新聞社)刊行
個展「汝風のかたち」を開催(有楽町・アートフォーラム、日本経済新聞社主催)
1995年高崎信用金庫壁画、ファンケル本社壁画、ジェロントピア菊華壁画を制作
1996年タイ・ドンムアン空港の日本亭壁画、東亜建設ロビー壁画、今冶国際ホテル壁画、古川美術館 分館爲三郎記念館天井画を制作
1997年横浜MM21コンサート壁画を制作
1999年大坂OMMビル壁画、北里病院壁画、テレビ東京壁画、名古屋JRセントラルタワーズ壁画を制作
2000年個展「風の彩」を開催(日本橋・壺中居)、念法真教総本山金剛寺(大阪)壁画を制作
2001年青梅慶友病院壁画、全日空ホテルクレメント高松壁画を制作
2002年ソーレ平塚壁画、テルモ㈱壁画、特別養護老人ホームきく壁画を制作
延命寺(千葉県白井市)梵鐘をデザイン
2003年ファンケルスクエア壁画、日立マクセル(株)壁画、大阪赤十字病院壁画を制作
2004年個展「田村能里子の宇宙」を開催(東京・丸ビル、日本経済新聞社、テレビ東京主催)
2005年よみうりランド慶友病院ロビー壁画を制作

古川美術館 新春企画展 「芸術三昧 長寿の美」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

横山大観、小倉遊亀、奥村土牛、上村松篁、前田青邨、伊藤小坡、杉本健吉など、多くの傑作を残した巨匠たち。長寿に恵まれた彼らは、命ある限り描き続け、芸術の道、画業の道一筋に生き、日本美術史上に今も燦然と名を輝かせています。
本展は古川美術館が所蔵する作品の中から長寿の画家に焦点を当て、その作品と、芸術三昧に生きた生涯をあわせてご紹介いたします。

期間2006年1月2日(月曜日・祝日)~2月26日(日曜日)
主催財団法人古川会 / 古川美術館
後援

愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会

展示品の見所
本展は芸術の道に生き、数多くの傑作を残し、また現在も活動を続けている画家に焦点を当て、芸術一筋に生きた長寿の美について紹介します。(約30点)

テーマ(1)
105歳の天寿を全うした小倉遊亀や、101歳まで生きた奥村土牛等を取り上げ、その長寿ゆえにたどり着いた境地、作風を探ります。また上村松篁をはじめとする花鳥や風景を愛した画家の作品を紹介します。

  • 天寿 : 小倉遊亀「花菖蒲」 日本画 額装
  • 花鳥を愛して : 上村松篁「立葵」 日本画 額装
  • 風景に魅せられて : 宇田荻邨「山水図」 日本画 六曲一隻屏風

小倉遊亀は、横浜の女学校で教鞭をとりながら絵を独学していた。25歳の時、大磯の安田靫彦に直談判し、熱意が通じて師弟の関係が始まった。「絵は自分自身である」と遊亀は言う。この花菖蒲は、淡い藤色の花を中心に、花も葉もたっぷりと絵具を含ませた筆で描かれている。その豊かな画面からは何者をも大らかに包み込んでくれるような遊亀の生命力が伝わってくる。 平成12年、靫彦への入門から80年という長きにわたる絵画人生は、105歳で幕を閉じた。

テーマ(2)
横山大観、杉本健吉など日本画・洋画の各界における長寿の画家をとりあげ、その芸術性の違いや共通性などを追います。

  • 日本画 : 横山大観「海暾」 日本画 軸装
  • 洋画 : 杉本健吉「牡丹」 油彩画 額装
  • 洋画 : 脇田和「鳩を飼う人」 油彩画 額装

杉本健吉は、一貫して名古屋を拠点とし、洋画・日本画というジャンルにとらわれず、70年以上にわたり多くの作品を残している。彼は「つくり絵」を好まず、自身の感動を第一に制作を続け、自らの心情に訴えかけるすべてのものに温かい眼差しを向け、自然に生まれてくる絵を大切にした画家であった。そんな彼の作品「牡丹」は、対象の形をただ写し取っただけではなく、その物の持つ本質を画家に収め、実物以上の存在感、迫力を感じさせるものとなっている。

テーマ(3)
命ある限り描きつづけた画家の人生、生き方に焦点をあて画家の特徴的な作品それぞれの美を探ります。

  • 向井潤吉「武蔵野の春」 油彩画 軸装
  • 伊藤小坡「春寒」 日本画 軸装
  • 川合玉堂「秋山渓聲・湖畔夕照」 日本画 六曲一双屏風

伊藤小坡は、三重県伊勢市にある猿田彦神社の宮司の長女として生まれ、21歳の時京都に出て、森川曽文、谷口香きょうのもとで本格的に絵を学ぶ。その後、同門の伊藤鷺城(又次)と結婚。
皇后陛下の御前での揮毫や帝展入選など、さまざまな場で活躍し、1968年(昭和43年)、90歳で逝去する。画家でありながら、温かな家庭を築いた小坡の作品は、女性らしい情緒豊かで暖かみのある作品が特徴といえる。

爲三郎記念館 開館10周年記念展 特別企画 「モニカ・ニーランドの花の世界」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

開館10周年を迎えた今年、その新たなスタートとしてドイツでご活躍中のフラワーアーティスト、モニカ・ニーランド氏をお招きし「モニカ・ニーランドの花の世界」展を開催いたします。

日本とは異なる文化で育まれたニーランド氏の感性がつくり出す、植物の自然な流れと空間を意識した作品で室内が彩られ、新たな美しさを見せる爲三郎記念館。植物の内に秘める美しさと魅力、日本の伝統建築の融合を存分にお楽しみください。

モニカ・ニーランド
Monika Nieland

  • 1975年 2月5日生まれ
  • 1998年 ゴールデンローズ(ドイツ国内大会)優勝
  • 1999年 ヨーロッパカップ 優勝
  • 2001年 独立 Florare Raumkonzepte(フロラーレ ラウムコンツェプテ)

店舗を持たずに受注による仕事のみを請け、企業や見本市、イベントでの花を使ったディスプレイを中心に活動。
ラインや軽やかさ、透明感をモットーに花は少ししか使用せず、アイデア、イメージを提供する新しい空間演出で事業を拡大中。
ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界各地でデモンストレーション、講習会などを行い好評を得ている。

期間2005年11月3日(木曜日・祝日)~6日(日曜日)
主催財団法人古川会 / 古川美術館 / 爲三郎記念館 / 中日新聞社
支援文化庁・平成17年度芸術拠点形成事業
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / 社団法人日本フラワーデザイナー協会 / スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社 / 株式会社 名古屋花きFT事業部 / 株式会社 太閤園
協力アトリエシィルフ 横江佐恵子 / 花遊樹 井野口守政

古川美術館 夏季特別企画 「碧い海~そこで出会った魚・風景の写真展」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

期間: 2005年8月9日(火曜日)~28日(日曜日)

透明度の高いサイパンの碧い海。幻想的な世界と生き物たちのあいくるしい表情をお楽しみください。 写真家: 「サイパンMOC『APPROACH』」門倉護・太田順之・野口貴裕

場所: 古川美術館 館内 ※当館入館券でご覧いただけます。

古川美術館 特別展 「装飾芸術の魅力 彩飾写本とアール・ヌーヴォーを中心に」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

古川美術館所蔵の名品『ブシコー派の画家の時とう書』。時とう書とは、一般の信徒が使用した祈祷文書のことです。1412年頃にパリの工房で制作されたとされる本書は、欄外装飾や飾り文字など、聖なる祈りの言葉を輝かせる華麗な装飾が至るところに施されています。制作当時の装丁をそのままに伝えるものは世界でもわずかといわれ、完本として残されたこの貴重な本書を4年ぶりに公開いたします。

本展は、この見事な自然文様の“装飾”に着目しながら、彩飾写本の世界とその写本を参考にしてアーツ・アンド・クラフツ運動を提言したウィリアム・モリスの精神、自然への回帰を謳ったアール・ヌーヴォー様式の装飾品などを紹介し、近代デザインと中世美術との関わりに迫ります。

期間2005年10月22日(土曜日)~12月18日(日曜日)
主催財団法人古川会 / 古川美術館 / 中日新聞社
後援愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会
協賛事業名古屋市民芸術祭2005協賛

展示品の解説

ヨーロッパ彩飾写本
英語で写本はマニュスクリプト・イルミネーション(手写文字/manuscript illumination)と言い、挿絵をさす「イラストレーション」という言葉とは区別されます。挿絵は文字であらわされている内容を解り易くするためのものであるのに対して、「イルミネーション」は書物を光り輝かせるものなのです。彩飾写本は7世紀頃から制作され始めましたが、時を経るにつれ輝きを増し、当館所蔵の「ブシコー派の画家の時とう書」や「ベリー公のいとも豪華なる時とう書」が制作された15世紀始め頃には、金・銀をふんだんに使い、あでやかな朱や明るい青でまばゆく光るものとなりました。元来、このような彩飾は神の言葉や事跡を「光輝ならしめる」ために、宗教関係の本に施されたものでした。しかし、時に、中世彩飾写本はマルコ・ポーロの「驚異の書」(東方見聞録)のように、ローマ・カトリックの内容から離れたものであっても、「美しいものとする」という理想を持って制作されました。当時、書物は大変貴重なものであり、宝物でもあったからです。このような彩飾写本も大変魅力的であり、見る者の楽しみを広げてくれます。

ブシコー派の画家の時とう書
この時とう書は、「ブシコー元帥の時とう書」(ジャックマール・アンドレ美術館蔵)と同じ工房で1412年頃制作されたものと考えられています。時とう書とは中世のローマ・カトリック教会で一般信徒が一日の定められたお祈りの時に使用したものです。時とう書のうち聖母への祈りを含む短いものを「小聖務日課」、典礼暦の祝祭日に関するすべての祈りを含むものを「大聖務日課」といいます。

「ブシコー派の画家の時とう書」は「小聖務日課」で次の項目が描かれています。

  1. 典礼暦
  2. ミサの福音
  3. 聖母マリアに対する祈り
  4. 小聖務日課
  5. 変更して唱える箇所
  6. 死者のための聖務日課
  7. 聖十字賞賛の聖務日課
  8. 聖霊の聖務日課
  9. 死者のための晩課
  10. 死者のための聖務日課

この小聖務日課のテキストには、イエス・キリストと聖母マリアの主題の扉絵が見事に描かれています。8~10にも、それぞれ扉絵がついています。美しい時とう書の世界をお楽しみください。

ブシコー派の画家の時とう書のご紹介

羊飼いへのお告げ

イエスが生まれた頃、ベルレヘムの野原では、羊飼いたちが野宿をしながら羊の番をしていました。そこへ神の御使いが現れ、羊飼いたちに救世主が生まれたことを告げます。そして、御使いは「いと高きところに栄光あれ」と祈りました。ここでは、神の御使いはその祈りの言葉が記された帯を手にした、かわいらしい天使の姿で表されています。

飾りとして描かれたような星や帯は平面的であるのに対して、遠くの山々はかすんで見えるように描かれ、奥行きが感じられます。このような表現方法は、平面的で装飾的な中世表現が終わりに近づき、奥行きのあるルネサンス的表現が生まれつつあることを告げています。

この時とう書は全ての細密画の周りを軽やかなつたが埋め尽くしています。そして、立体的に描かれたアカンサスの葉飾りが彩りを添えています。このような欄外装飾は、14世紀初頭から15世紀初頭にかけて流行した様式の1つです。

マギの礼拝

大きく輝き尾を引く星に導かれて、イエス・キリストを拝みにきた三人のマギ(占星術師)が描かれています。
マギは黄金、乳香、没薬(乳香、没薬はお香の一種)などの高価な贈りものをイエスにささげ、イエスは乳飲み子ながらも堂々とした姿でそれに答えています。

三人のマギは東方の占星術師として描かれることもありますが、「ブシコー派の画家の時とう書」が制作された時代には豪華な衣装をまとった王の姿として描かれることが一般的でした。

欄外装飾の下部、中央には10弁のバラの花が描かれています。中世ヨーロッパでは、白百合と共に棘のないバラも聖母マリアの象徴でした。左上部の帯状装飾には、「生命の泉」を象徴する壷とそこから飛び出す植物が描かれています。

祈りを捧げるダビデ

イスラエル・ユダ統一国家の王として歴史に名を残すダビデは、旧約聖書の登場人物であり旧約聖書の詩篇の作者でもあります。ここに描かれたダビデは竪琴をたずさえ、左上に見える神に自らの罪を悔い祈りを捧げています。神の周りにいるのは9人の天使です。
ダビデの罪とは恐ろしい悪行でした。或る日、ダビデは神殿の屋上から美女バテ・シエバが湯浴びしているのを見て、心を奪われます。そこで彼は王の立場を利用し、バテ・シエバを寝所に招きました。そして、彼女の夫ウリアを戦場へと送り、彼が戦死すると、バテ・シエバを妻として娶ったのです。このことは神の怒りを買いました。この扉絵がつけられているページには、ダビデが許しを請うため神に捧げた詩篇が書かれています。

欄外には一つのイチゴが描かれています。イチゴは地上世界における欲望の誘惑を象徴することがあります。

受胎告知

「見よ。あなたは身ごもった。男の子を産むであろう。その子をイエスと名づけなさい」
ここには、神の御使いである大天使ガブリエルが聖母マリアに、上のように告げている場面が描かれています。ガブリエルの持つ帯には「めでたし、聖寵満ち満てるマリア」と祝福の言葉が記されています。
時とう書に限らず中世ヨーロッパの絵では、このように祈りや聖書の言葉を帯の中に書き込む表現がなされました。画面中央には、マリアの純潔を表わす白百合が、画面左上にはこの光景を見守る父となる神が描かれています。また、マリアの頭上には、神から発せられた精霊を象徴する鳩が描かれています。このようにその場にはいない神の姿を画面左上や右上に描き込むことも、中世ヨーロッパではしばしば行われた表現でした。このページの欄外装飾は、どのページよりも華やかに描かれ、受胎告知というキリスト教の始まりを飾るのにふさわしいものとなっています。