爲三郎記念館 秋季公開「からくり人形 八代目玉屋庄兵衛(初代萬屋仁兵衛) の世界」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

愛知に江戸時代より続くからくり人形師 玉屋庄兵衛 (現在は九代目)。
本展では、長い歴史を持つ歴代玉屋庄兵衛の中から、コンピュータ制御によるからくり人形や、 創作からくり人形を数多く残した八代目に焦点をあてます。

八代目玉屋庄兵衛(本名:高科正夫氏)は、八代目としてからくり人形の伝統と技術を伝え、 さらに現代に生きるからくり人形を創作するために意欲的に仕事をこなし、 これからという時に病に倒れ惜しまれつつ世を去ってしまいました。 今回、伝統的な技術を背景とし、「人形の美」を追い求めた八代目のからくり人形の魅力をお伝えするだけでなく、 八代目の人となりや、亡くなる直前に“萬屋仁兵衛”として創作からくりに情熱を傾けた姿などもあわせてご紹介いたします。
また、二代目萬屋仁兵衛氏によるからくりの実演も予定しています。

※本展は、古川美術館「女性画家~日本画にみる美の開花」 (同時開催)と共通券になります。

期間 2006年10月21日(土曜日)~12月17日(日曜日)
主催 財団法人古川会 / 古川美術館 / 爲三郎記念館 / 中日新聞社
後援 愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社
協賛 NAGOYAまちじゅうGA芸術祭

協力 高科愛子、二代目萬屋仁兵衛、二番永田組(実演協力)
展示内容 (予定)

八代目の軌跡を紹介

からくり人形の伝統的技術を受け継ぎながも、コンピューター制御で動くからくり人形制作に挑むなど、現代に生きるからくり人形師として活躍した八代目 玉屋庄兵衛氏の軌跡を、パネルなどを使ってご紹介します。

からくりの仕組み紹介
「蝶遊び」という座敷からくりを分解展示してその複雑な内部構造などを解説し、「からくりとはどのような仕組みで動くのか」ということをご紹介します。

山車からくり
山車からくりは、お祭りのときに引き回す山車に乗せるからくり人形のことをいいます。
今回は三番叟など、八代目が制作した祭りの山車に使われるからくり人形をご紹介します。

座敷からくり
座敷からくりはその名の通り、部屋で楽しむために作られたからくり人形のことをいいます。「茶運び人形」や「唐子人形」「御所人形」等がその代表的なものです。
今回は「茶運び人形」など八代目が制作した愛らしいからくり人形をご紹介します。

八代目との交流・その人となりを紹介
八代目の制作風景、顔写真、愛用品(写真右)の他、人形の顔の修業のために制作した能面、道具類を展示。

実演コーナー
■電動の座敷からくり「玉品人形」を使用し、定期的(土日祝)に実演予定。
※品玉人形(電動)
人形が箱を開けるたびにと、宝づくしの4種類の宝が現れる仕組みになっている

■本展でご協力をいただいております高科愛子様(八代目の奥様)がご来館くださり、展示中の「茶運人形」の実演を土日祝に予定。

※この模様を「思い出写真集」に掲載しました。