※こちらの展覧会は終了しました。
本年度古川美術館は開館25周年を迎えます。また愛知県立芸術大学も創立50周年を迎えます。美術振興を担う両者の記念である本年に、共催で特別記念展「愛知県立芸術大学 模写展 ~片岡球子が遺した古典模写事業とその後継者たち~」を開催いたします。
愛知県立芸術大学が開学以来、古典技法の修得を目的に進めてきた事業に模写があります。昭和49年には、愛知県の委託事業として故・片岡球子が中心となり、法隆寺金堂壁画模写制作に着手したのを皮切りに、高松塚古墳壁画、釈迦金棺出現図、西大寺十二天像、神護寺所蔵肖像画(伝源頼朝・伝平重盛・伝藤原光能・文覚上人像)といった、当代一流の絵画作品の模写を手掛けてきました。
本展では現存最古の彩色曼荼羅として知られる京都・東寺所蔵 国宝「伝真言院曼荼羅」(両界曼荼羅)の現状模写と、奈良国立博物館蔵 国宝「釈迦金棺出現図」をはじめ、愛知県立芸術大学所蔵の模写の優品を展示します。特に、国宝「伝真言院曼荼羅」の模写は学外で初めて2幅そろった形での公開となります。
平安時代から鎌倉時代にかけて繁栄した仏画の名品が、模写とは思えないほどの精密さで再現された作品を、是非間近でご覧ください。
また、この事業からは多くの優れた画家が育って行きました。この模写事業で修得した日本画の最高レベルの技術を、自身の創作活動にも展開させ、活躍を続けるたくさんの後継者たち。そんな画家の作品約50点を、事業創設者である片岡球子の作品と共に心ゆくまでご鑑賞ください。
会期 | 平成28(2016)年4月2日(土)~5月29日(日) |
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休館日 | 月曜日 |
主催 | 公益財団法人古川知足会 愛知県立芸術大学 |
後援 |
愛知県、愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会 |
開館時間 | 午前10時~午後5時 (最終入館は午後4時半) |
分館爲三郎記念館特別展
「幸兵衛窯歴代展~五代幸兵衛・六代卓男・七代幸兵衛・八代亮太郎~」
爲三郎記念館におきまして、美濃焼の名窯・幸兵衛窯をとりあげた幸兵衛窯歴代展を開催いたします。幸兵衛窯は文化元年(1804年)、初代加藤幸兵衛により岐阜県多治見市市之倉に開窯、まもなく江戸城本丸と西御丸へ染付食器を納める御用窯となりました。その後、代々が染付の研究を重ね、五代 加藤幸兵衛(1893~1982)は、中国陶磁をはじめ幅広い作風を駆使し、岐阜県重要無形文化財に認定されました。また岐阜県陶磁器試験場の場長を23年間勤め、技術開発や後進育成に尽力し、美濃焼の父と呼ばれています。六代 加藤卓男(1917~2005)は古代ペルシャ陶器の斬新な色彩や独創的な造形に魅力を感じ、西アジアでの長年の発掘研究を経て、幻の名陶ラスター彩の復元をはじめ、様々なペルシャ陶技の作品を生み出しました。また、正倉院三彩の復元にも成功し、その功績により人間国宝に認定されました。七代 加藤幸兵衛(1945~)は、近年では父 卓男が甦らせたペルシャ陶技を継承しつつ現代的な作風を展開し、世界各国で個展を開催するなど、美濃陶芸界を牽引しています。八代 加藤亮太郎(1974~)は、志野をはじめとした茶陶とオブジェを発表、伝統の中に新しい光を当てた作品を手掛けています。本展では、こうした幸兵衛窯の伝統と自由な作域、受け継がれてきた探究心に焦点をおき、主にこの四世代の作品を初めて一堂に展観いたします。過去、現在、そして未来へと発展し、美濃から世界へと活躍の場を広げる幸兵衛窯の全貌をご覧ください。
会期 | 平成28年4月2日(土)~5月29日(日) |
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休館日 | 月曜日 |
主催 | 公益財団法人古川知足会 |
協力 |
幸兵衛窯 |
後援 |
愛知県教育委員会 名古屋市教育委員会 スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社 岐阜県教育委員会 多治見市教育委員会 おりべネットワーク株式会社 |
開館時間 | 午前10時~午後5時 (最終入館は午後4時半) |