※こちらの展覧会は終了いたしました。
「山路来て 何やらゆかし すみれ草」。これは芭蕉が、野にひっそりと咲くスミレの姿に心ひかれて詠んだ句です。このように日本人は四季折々の自然の中で感性を磨いてきました。そして、この「心惹かれる、慕わしい」、また「見たい、聞きたい」といった心が動かされる気持ちを、“ゆかし”という風情ある言葉で表現してきました。本展覧会では日本画、工芸品を中心に、日本を代表する富士や桜、彩りに満ちた四季折々の情景、懐かしく郷愁を覚えるような田舎や古都の風景、新春にふさわしいたおやかな着物の女性、昔から語り継がれてきた物語や昔語の一場面が描かれた作品を、作家の言葉やエピソードなどを交えながらご紹介します。年の初めに「絵でつづる日本」の情景をご覧いただき、のこしてゆきたい日本の風景や心に響く作品と出会う機会となれば幸いです。
片岡球子(かたおかたまこ)「(絵本)おおくにぬしのぼうけん」原画7点
【(株)靖雅堂 夏目美術店所蔵】
日本画家で文化勲章受章者の片岡球子氏が初めて手掛けた絵本「おおくにぬしのぼうけん」
(1968年1月初版発行 文:福永武彦 岩崎書店発行)の原画のうち、主要なページを描いた7点を展示中。
現存する日本最古の歴史書「古事記」から取材、母系制の名残、成人になるための通過儀礼、ねずみの協力など民話独特の表現が、易しい文章と片岡氏のダイナミックな画によって展開する絵本。
※片岡球子氏は平成20年1月16日に逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
期間 | 2008年1月2日(水曜日)~2月3日(日曜日) 『分館 爲三郎記念館 新春1月2日より同時公開』 |
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休館日 | 毎週月曜日 ※但し1月14日(月・祝)は開館、翌15日(火)は休館 |
会場 | 古川美術館 |
開館時間 | 午前10時~午後5時 (入館は午後4時30分まで) |
料金 | 大人1,000円 / 高・大学生500円 / 小・中学生300円 ※古川美術館、爲三郎記念館共通券となります。
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主催 | 財団法人古川会 古川美術館 |
後援 | 愛知県教育委員会 / 名古屋市教育委員会 / スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社 |