古川美術館企画展 古川爲三郎 生誕125年記念「実業家の眼 愛蔵の美」

※こちらの展覧会は終了いたしました。

“古爲さん”の愛称で親しまれた初代館長・古川爲三郎の生誕125年を記念し、生涯をかけて蒐集した愛蔵の品を展示いたします。
古川爲三郎は明治23年1月18日、現在の一宮市に生まれました。宝石商から身を興し数々の事業を成し遂げた爲三郎は昭和10年代より刀剣の蒐集を皮切りに、現在の古川美術館の礎となる2800点に上る爲三郎コレクションを築き上げます。実業家として厳しい道のりを歩んだ爲三郎は雄大な自然を描いた作品は勿論、自身の精神を奮い立たせるに相応しい日本一の富士を好み、特に横山大観の富士を好みました。その一方で、日々の安らぎとして、上村松園の女性美や前田青邨らの近現代巨匠の花鳥画を始め、中川一政らの洋画などで美との語らいの時間を大切にしました。また当財団のコレクションの一角をなしている茶道具は、長寿の秘訣として毎日欠かさずに抹茶を嗜んでいた爲三郎の愛蔵のものです。それらは全て爲三郎が生前住んでいた数寄屋(現・爲三郎記念館)で使われており、眺めるだけの美術品ではなく、生活の中で楽しまれていたことを物語っています。そして101歳の平成3年(1991年)に、自身のコレクションを私蔵することなく地域の皆さんに楽しんでもらいたいという夢を実現させて、古川美術館を建設し収蔵品として公開されました。
本展では、爲三郎が特に大切にした思い入れの強い作品や、当館にとって重要なコレクションの核となっている作品を爲三郎のエピソードなどとともに展示する他、美術品を蒐集するきっかけとなった刀装類などもあわせて紹介いたします。  
「百歳現役、長生きは芸術なり」と、おもてなしの精神をモットーに、数々の事業を手掛け、獅子奮迅のごとく時代を駆け抜けて地域の発展を願ってきた爲三郎が、蒐集し大切にしてきた美術品を是非お楽しみください。

 会期  平成27年1月2日(金)~3月1日(日)
 休館日  月曜日
 ※但し1月12日(月・祝)は開館、翌13(火)休館
 主催  公益財団法人 古川知足会  
 後援

 愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会 
 スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社

 開館時間  午前10時~午後5時 (入館は午後4時30分まで)