2007年2月2日(金曜日)
節分の前日、当館年間パスポート会員限定の茶会を行いました。その模様をご紹介します。
亭主は、陶工 林 英仁先生。
林 英仁先生は、古美濃焼きで有名な岐阜県多治見出身で、おじいさまで岐阜県無形文化財の故加藤十右衛門を師とし、時代感覚に沿う作品を、現在も多治見にて制作する“陶工”でいらっしゃいます。
また、爲三郎記念館開館時にはお茶碗 “爲茶碗(ためちゃわん)”を作成されるなど、当館に縁のある方です。
この茶会では、流派にとらわれず、日常、気軽に『お茶を楽しむ』という林先生のキモチを形にした先生考案の「瓶掛揃(びんかけそろい)」の茶器などが披露されました。
茶道具は設えも含め、どれも先生の遊び心がふんだんに散りばめられ、『おもてなし』の気持ちが込められたものばかり。ご参加のみなさんも、先生のお人柄、お茶の世界に引き込まれていきます。
先生のお手前とお話を堪能したところで、参加者も「瓶掛揃(びんかけそろい)」を体験の時間を設けてくださいました。参加者ペアになり、各自実演が始まりました。
お茶会もクライマックスを迎えるころ、先生から参加者の皆さんに嬉しいプレゼント☆邸内にも設えてある先生直筆の掛軸「上流佳夢(ウエルカム)」の色紙です。
こちらの書は、林英仁先生がジョークを交えながら、英語の「WELCOME」をもじって書いたものです。「上流」は陶淵明(365年~427年)の散文に出てくる、桃の匂いが香る美しい夢のような場所、「桃源郷」のことです。桃源郷で佳い夢を見るように楽しんでほしいという気持ちが込められています。
先生のユーモア溢れるお話と、細やかな気配りとおもてなしで「林英仁の茶空間」はあっという間に散会、参加くださった皆さんも終始笑顔でお過ごしいただきました。
ご参加くださいました皆様、そして林英仁先生、本当にどうもありがとうございました。
先生の茶道具をご希望の方へ
林 英仁先生のご好意により「瓶掛揃」の茶道具をお分けいたします。 ご希望の方、またご質問等はお気軽に古川美術館までお問合せください。
古川美術館 (052)763-1991 担当: 蓑川