※こちらの展覧会は終了いたしました。
作品リスト(PDFファイル)
近代日本で女流画家の先駆けとして活躍した伊藤小坡(しょうは)(1877-1968)」を紹介します。伊勢の猿田彦神社に生れた小坡は、幼少より絵に親しみました。
伊勢で磯部(いそべ)百(ひゃく)鱗(りん)、そして京都で森川曽文(そぶん)についた後、谷口香嶠(こうきょう)に入門し、歴史物語や日常の女性像を描いて画壇で本格的に活躍を始めます。大正6年には竹内栖鳳ら当時一流の画家と共に、女性としては上村松園とただ二人、当時の皇后陛下の御前で揮毫するなど、目覚ましい活躍を果たしました。神職の家に生れ、幼い頃より和漢の学問をたしなんだ育ちと素養を活かして、小坡は歴史や王朝物語の世界を格調高く描き出しています。一方で、大正時代には日々を生きる女性の断片を、自身の体験を通してさりげなく切り取りとってみせ、三児の母でよき家庭人でもあった小坡ならではの作風も開花しました。そして晩年にはうららかで澄み切った画風へと辿りつき、小坡独自の女性像を完成させていきます。本展では小坡の初期から晩年までの作品を、師・香嶠の影響や、夫で画家の伊藤鷺(ろ)城(じょう)との関わりなども交えて追っていきます。また小坡が鷺城と共同で描いた作品(前期展示)や、家庭生活の中で生み出した作品(後期展示)、工芸の図案や雑誌の挿絵資料の他、小坡芸術の華ともいうべき独特のやわらかな表現を見せる美人画を一堂に展示します。女性が画家として生きることが困難だった時代。芸術への情熱を心に秘め、品格の中にも温もりのある美を描き、歴史にその名を刻んだ女流画家・伊藤小坡の軌跡をお楽しみください。
一部展示替えを行います
★前期:10月13日(土)~11月11日(日)
★後期:11月13日(火)~12月16日(日)
会期 | 2012年10月13日(土)~12月16日(日) ※古川美術館特別展「女流画家 伊藤小坡の世界~うららかなる美の巨匠」は、一部展示替えを行います ★前期:10月13日(土)~11月11日(日) ★後期:11月13日(火)~12月16日(日) |
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休館日 | 毎週月曜日 |
開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
観覧料 |
爲三郎記念館との共通券
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主催 | 公益財団法人古川知足会、中日新聞社 |
協賛 | 野村證券株式会社、積水ハウス株式会社 |
後援 | 愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会 名古屋造形大学、名古屋音楽大学、公益財団法人名古屋文化振興事業団 スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社 |
分館爲三郎記念館 特別展 高北幸矢インスタレーション「落花の夢」
夢をみた。
いっぱいの藪椿が咲き誇り、落下する。
そして落下してもなお地面で咲き続ける藪椿は
圧倒的な力で私を見つめていた。
10年前、そんな夢を見た。
(作家の言葉より)
グラフィックデザイナー高北幸矢は、名古屋市高速度鉄道(地下鉄)のサイン計画など、都市景観、まちづくりプロジェクトと実践の中で社会的価値の高いデザインを創出してきました。デザインには造形性、独自性、社会性を持った思想性が重要、と独自の理論を展開する高北が、近年取り上げているモチーフが植物。余計なものを切り捨てた造形、独特な色彩感覚、詩情とモダンささえも感じるグラフィック作品を制作しています。今回で高北が注目した自然が、藪椿。高北が10年ほど前に朦朧とした朝夢、半覚醒状態の中に見た夢。それが、落花する藪椿でした。本展覧会では、高北幸矢が デザインによって獲得した感性、手法を活かしながら、インスタレーション、オブジェ、スーパーアート、環境作品と異分野の組み合わせ、彼が見た藪椿《落花の夢》を、数寄屋建築に再現します。デザインという枠を拡張させる高北幸矢の新しい出発をお楽しみください。
会期 | 2012年10月13日(土)~12月16日(日) ※古川美術館特別展「女流画家 伊藤小坡の世界~うららかなる美の巨匠」は、一部展示替えを行います ★前期:10月13日(土)~11月11日(日) ★後期:11月13日(火)~12月16日(日) |
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休館日 | 毎週月曜日 |
開館時間 | 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
観覧料 |
古川美術館との共通券
|
主催 | 公益財団法人古川知足会 |
協賛 | 野村證券株式会社、積水ハウス株式会社 |
後援 | 愛知県教育委員会、名古屋市教育委員会 名古屋造形大学、名古屋音楽大学、公益財団法人名古屋文化振興事業団 スターキャット・ケーブルネットワーク株式会社、中部日本放送 |
《次回展のお知らせ》
古川美術館企画展「美の旅路」 平成25年1月2日(水)~3月3日(日)